「エスキモーに氷を売る」 経営コンサルタント がんばれ社長!
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今日の言葉(名言/格言集) 画像日記 著作 武沢プロフィール
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179 2001年02月21日  購読者数5,400名
「エスキモーに氷を売る」

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【今日の言葉】

  「少額だが、非常に目につくお金をクレージーなアイディアに使え」
( NBAニュージャージー・ネッツ元社長:ジョンスポールストラ )


『エスキモーに氷を売る』


●ときどき居酒屋などに行くと、レジの周辺に顧客の名刺が所せまし
と貼られている光景を目にする。私も何度か、名刺を貼ってきたが、
ただの一度もDMが来たことがない。
「最高の名簿」を持っていながら、企業としてなぜそれを利用しない
のだろうか。いつも満席で困っているのならそれも理解できるが、こ
うしたお店では、定期的に新聞折り込みなどで広告予算を使っている
のだ。

同じことを考えているアメリカ人がいた。

●「私たちのほとんどは、最高の商品を、最大の広告予算を使って、
最良のマーケットに売り込み、最大のシェアを獲得するといったチャ
ンスには、まず出会えない。・・・・・」

これは、ある本のキャッチコピーだ。
その本とは『エスキモーに氷を売る』(きこ書房刊)である。

●観客動員数最下位の全米プロバスケットチームを、最弱のままで高
収益チームへと変貌させた男、ジョン・スポールストラ社長自らが書
いた痛快な読み物。
商品に魅力があることと、良く売れることとは別問題であることを立
証した本でもある。

●「ニュージャージー・ネッツ」という弱いチームの社長に就任した
ジョンは、どうしたらチケットが売れるかを日夜考える。ホームで開
催する試合は、いつも空席だらけ。ただでさえ弱い選手の集まりなの
に、空席によって一層迫力のない試合をするという悪循環に陥ってい
た。

7人のオーナーからチーム経営を任されたジョンは、のんびりした改
革もできない。ある程度のジャンプスタートを切らねばならない立場
にもあったのだ。

●問題は山積している。ビジネスにとって致命的とも言える欠陥を抱
えているのだ。それは、商品の欠陥だ。ネッツという最弱なチームに
は誰一人観客を呼べるような人気選手がいない。魅力のない売り物を
いかにして魅力的に売り込むかが勝負だ。

●さらには、チケットセールスの部隊もネッツの選手に負けず劣らず
弱い営業力だ。なにかを達成しようと言う気概などまるでない。
私なら社長就任を頼まれても、きっとお断りしたに違いない。だが、
ジョンは引き受けた。

●ジョンのユニークなところは、ネッツというチームを強くする努力
は一切していない。日本の西武ライオンズの例も引き合いに出し、強
いチーム=チケットが完売するという方程式は成り立たないことに目
をつける。
営業部隊にも同様の要求をつきつける。「君たちの仕事は、ネッツを
強くするアイデアを出すことではない。チケットを完売することだ!」
と。

●私たちは無駄な努力をしがちだ。それは、「完璧な商品を作れば自
動的に売れる、売れないのは商品の魅力がまだ足りないからだ」と思
いこみ、商品開発に時間を割いて、売るための時間を先送りする。だ
が、「商品が自分たちを救ってくれることはない」というのがジョン
特有の割り切りだ。

●とくに次のような方々には何はさておき一読していただきたい。

1.売上げが減ったら、人も減らせば良いと単純に思う人
2.バカげた広告宣伝にお金を使ったことがない人
3.自社の最大の問題は商品力か技術力だと思っている人
4.一度去っていった顧客には、その後一度も営業にいかない人
5.すべての顧客に対してわけへだてなくサービスを提供するのが当
  然だと思っている人

●せっかくの来店者名簿を使おうとしない冒頭の居酒屋さんにも、今
度教えてあげよう。


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